化粧品会社の企画の女性と商談をしていて、化粧箱の型をワンタッチ(底貼)形式にしてほしいとの事をよく言われます。
化粧品の紙はアルミ蒸着紙(鏡のような光を持つ)、平滑性の非常に高い車の塗装のような
キャストコート紙、また全体に自然の風合いの型押しの入ったナチュラルな紙など特徴を持った紙を選ばれることが多いのです。ワンタッチ(底貼)は貼り方が複雑なためにややコスト面でも価格が上がりますが、箱の組み立てやすさ作業性の良さから、多少のコストを度外視しても好まれることも多いのも事実。
しかし、これら特殊な紙を底貼形式にすることによって様々な問題が生じやすい事はあまり知られていないと思います。
底貼をすると紙が幾重にも重なるため、底の折り畳み部分が分厚くなり糊の圧着がしにくく、はがれやすさが起こります。
また、機械で貼ってゆく際にその厚みゆえの角が立ち、表面に簡単に傷が出やすくなるのです。
もちろん細心の注意でそれをカバーするようにはしておりますが、危険性が多いことは否めずクレームにつながりやすいのです。
底貼のほうが一般のものよりもやや作業性がよいのですが、傷や、はがれやすさ、不良の率(今少しでもごみを減らすことが課題かと思いますが)を考えますと通常のストレート貼のほうが問題なく、美観を損なわずにシンプルに、きれいに貼れるのです。
特殊な用紙を使う際には、美観や、確実性を考えますと、危険度が少なく、ストレートタイプのほうが圧倒的にメリットがあるようにおもえるのですが。いかがでしょうか。
Comments